ヘタリア 普子独
※R-18
※少年ドイツさんに特殊設定(カントボーイ)有






一糸纏わぬ姿をじっと見つめられ、幼いドイツはそっと目を伏せる。
なんどもした週一の検診だ。そろそろ慣れてもいいと自分でも思う。実際本当の医者に見られているのならなんとも思わないだろう。けども、検診をするひとが、他の誰でもない兄だという事実一つが羞恥を煽る。
(おれがちゃんとした男だったら、こんな思いしなくていいのに)
自分ではどうしようもないそんなことを思ってしまう。両足の付け根、股間にはっきりと鎮座する『女性器』に視線を注がれるたびに。


身長と体重を測り、プロイセンは弟(と便宜上読んでいる)の周りとぐるりと回って観察する。
「また背が伸びたな」
「そうか?」
「ああ。俺たちみたいな奴らは成長の速度が普通の人間と違うから、どういった成長度が健全だとかそういうのは分かりづらい。でもお前は成長が早い方だぜ。俺たちの統一の象徴になるのも近いしるしだからな、良いことだ」
「なら、いいんだが……」
自分の身体に不安を感じながらそう言えば、プロイセンはにっと笑ってそのちいさな体をだきしめる。
「心配するな。お前が弟でも、実は妹だったとかでも、俺も他の奴らもお前を大事にする。誓っていい」
「兄さんが、そういうなら」
おずおずと笑んでみせれば、プロイセンも深く笑う。
「そっか。じゃあ、診察続けるぞ。触っていいか?」
その問いにこくんと頷いた。

まずは顔。頬の丸さの削げ具合を確認する。そこからさらに下って項、そして喉へ。このところ身長がぐっと伸びたのと同時に、喉仏が出てきたというのは2週間前にも言われたことだ。声も以前より低く掠れて、少年と青年の間といった声になっている。
「背も喉ももっと大きくなりそうだな」
言いながらプロイセンは診察ノートに書きつけた。
そして触れる手は肩、そして腕へ。広く骨ばって太くなるその骨格は間違いなく健全な男のものだ。
するりと滑らせた手は胸へ。古傷や剣だこのある兄の手のざらつきを一番感じるのがここを触られたときで、ドイツはぐっと顔をそらす。その反応を見ながら、大きな掌は胸の外側をすうっとなぞり胸の中心へ。乳首のすぐそばの白い胸に、親指がぐっとめりこむように力を加えられる。
「痛いか?」
「い、痛くは、ない……」
「本当か? 我慢するんじゃねえぞ」
「大丈夫だ、本当に。痛くはない……少しヘンな気分になるだけで……」
「……そう、か。じゃあ続けるぞ」
ざらついた手のひらは胸の下をすうっと撫でてから胴へ。うっすらと割れてきた腹筋の谷間を親指の先がなぞる。
つうっと臍を通ったあと手は横に延び腰へ。腰骨を重点的に触れて確かめる。
「骨は確かに男なんだよなあ」
ぽそっと呟くプロイセンは、昔『自分を男だと思い込んでいた女』と付き合いがあった。彼女が自身を男だと言っていたから男だと思っていたのだが、今思えば骨格も体のラインもよく見れば女だったのだ。
だからこの女性器をもつ弟のことも最初は女かと思った。けども、骨格が男だし成長のしるしも男でしかない。直感でプロイセンは彼を弟だと認識している。なのに彼には男性器の代わりに女性器がある。ふしぎなことに。
検診の手を止めた兄に、ドイツはおずおずと口を開いた。
「な、何か変なことでも、あったのか……?」
「いや、なんでもねえぜ。次行くぞ、足開いて見せれるか」
「うん」
促されるままドイツは近くのベッドに腰かけて、小さな手で自身の足を掴んで、ぱかりと開いて見せる。そこは女性器として過不足ないものが鎮座していた。
その光景にプロイセンの喉がごくりと鳴り、俄かに沸き起こった欲を頭を振って散らす。
「さわるぞ」
「うん」
毛の生えていないつるりとした下腹部を撫で、ぷっくりと膨れた大陰唇に指が触れる。
「血が出たことは?」
「ない」
「そうか」
二次性徴が始まっていてその特徴は男なのに、この女性器は月経を始める兆しすらないようだ。
ふよふよとやわらかいそこにそっと触れてから、一回だけぐっと力を込めて触れる。
「痛いか?」
「言うほどは痛くない。兄さんの爪が刺さったのが、すこし気になるくらいで」
「わ、悪い。ちょっと我慢してくれよな」
そのまま大陰唇を指先でふよふよと撫でると、元から大きかったそこはさらに膨らみを増しドイツの息が浅く荒くなる。それをプロイセンは男が睾丸を愛撫された反応に似ていると思っていた。
普通に考えれば女性器が男性器になることなどない。けども彼らのようないきものは成り立ちからして『普通』ではないのだ。何が起こってもおかしくはない、とこの弟を見た時からプロイセンは思っている。
つまり、この陰唇に見える器官が睾丸に、陰核がペニスに、いずれなるのではないかと。その証拠に、プロイセンが診察を重ねるたびに陰唇も陰核もぷっくりと大きくなっていっている。
「に、にいさん……はやく、おれのまんなか、おおきくして……」
外側に触れられただけでとろんとした幼い顔は、そこをぱっかりと自分の指で開いてナカを突き出すように見せる。ほんのそれだけで、プロイセンが必死に取り繕っていた診察医としての仮面はたやすく剥がれ落ちた。

「あ……え、あッ、そこッ……!」
白いシーツの上で、打ち上げられた魚のようにドイツは幼い手足をびくびくとばたつかせる。そのどれもが攻める手を止めるような抵抗にはなりはせず、ひらすらにあたえられるばかりの快楽に従ってはねるばかりだった。
プロイセンの大きく節くれだった指は陰唇を強く弱くなぞり、ぐちゅぐちゅと濡れて緩んだ隙に膣口に指を二本滑り込ませた。ざらついた親指は溢れ出た蜜ですっかり潤んで、陰核をぬるぬると攻め立てる。そのたびに充血して膨らむソレを撫でて擦ればその度に成長途中の喉から甘い声が漏れた。
「だ、だめ、そこ、あッ……もっと、く、ふ、ンンッ……」
手のひら全体でそこをぐちゃぐちゃとかき回すたびに、敏感なこどもの身体はびくんびくんと震え仰け反った。これが正しいことなのかはプロイセン自身にもわからない。ただ、ひたすらに愛する弟が望むからそうしている。それはほとんど本能に近い衝動だった。
ドイツの身体からあふれる激しい水音が強く耳を打つ。それがさらに興奮を煽り、熱い息が漏れる。より大きく足は開かれ、ぱかりと開いた穴は陰茎が埋められるのを待ちわびているようにも見える。しかしそうするわけにはいかない。そこまではこの弟が望んでいないからだ。
ごくりと息を呑みながらひらすらに刺激を続ける。指は根本まで奥に差し入れて反応が良いところをとんとんと指先で叩く。手のひら全体で陰核ごと押し付けるようにぐりぐりと刺激する。仰け反って晒されたぷくりとした桃色の乳首を、唇で食みながら舐め啜る。烈しすぎる性感にドイツは声も出せないままびくびくと体を震わせるばかりだった。
「兄さん、やだ、そこ……ッ」
「どうした、痛いのか?やめるか?」
「ちがッ、痛くは、ない、けど……ヘンになる……ッ」
「違うだろ、そういうのはキモチイイって言うんだっていつもいってんだろ。ほら、言え」
最後の一言を耳元で低く囁かれ、それだけで膣口がぎゅうっと締まってナカに入った兄の指を感じる。それが頭をぐらぐらと煮立たせて舌が上手く動かない。
「に、さん……きもちい、きもちいい、ああ、ッ」
「イきそうなんだろ? イっちまえ」
「だめ、あ、イク、あぅ、いく、ああ、あああああッ……!!」
頭が真っ白くとび、不随意にナカがさらにぐっと締まる。ぴしゅぴしゅ、と何かが溢れた感触がしたが、どこから何が出たのかわからない。達した衝撃のせいでそこまで気が回らない。ただ、ソレが兄の手を汚してしまったという事実がじんわりとドイツの胸に罪悪感としてのしかかった。
「にぃ、さん……ごめ、ん……」
「謝るな。お前のせいじゃねえよ」
言いながらプロイセンはドイツのぷくりとふくれた性器をそろりと撫でる。
「また、大きくなったな」
うっとりとそう言う声は優しい。少しずつ兄の望む姿になれているのだろうか。そう思えばひどく安心したような、それでいてもっとと急くような気持ちになる。服の上からもわかるくらいにぱんぱんに張りつめているプロイセンの男の象徴を見、いつかあれが欲しいと思いながら、疲労感に誘われてドイツは眠りの淵に落ちていった。






フォロワさまのカントこつるちゃんの絵に触発されて。
最後の「あれが欲しい」って「自分にもtnkが生えたらな」の意味で書いたんですが、後になって「兄さんのtnkをinしてほしい」って意味にも見えると気づいてこるつちゃんのドスケベっぷりに興奮しました(地産地消)