ヘタリア+刀剣乱舞 プロイセン+日本+亀甲

※プロイセンが祖国審神者本丸に遊びに来たよ って設定
これの翌朝
※祖国様は内戦中なので体調がよろしくない





翌朝。

「あの笛の音は貴方のだとは気付いてましたが、そんなやりとりまでしたいたんですねえ。うちのこのメンタルケアまで任せてしまったようで、すいません」
「謝ることなくねえ?面白い話できて楽しかったぜ」
「そうでしたか」
「あいつ、一応理論上俺よりも年上ってことになるんだよな」
「そうですね。ギルベルトくんと同じくらいの歳というと、粟田口の子たちでしょうか」
「まじか!」
そんなふうに戦況や菊の病状などのまじめな話から、お互いの日常の話をしていると、部屋の外から声がかかった。
「ご主人様、失礼してもいいかな」
「はい、どうぞ」
「おはよう、ご主人様。手入れ部屋全て空いたよ。それと、札の在庫の帳簿」
「ありがとうございます。お疲れ様でした」
この国じゃ武器すらまめに記録をとるんだなと思いながらそのやりとりを見ていたギルベルトの方に、その白菊のような美青年は向き直る。
「君が、ご主人様の言っていたご友人かな?」
「そういえば亀甲くんは帰ってからすぐ手入れ部屋に行っていましたね。彼が私の友人のギルベルトくんです」
「初めまして、ご友人さん。ぼくは亀甲貞宗。よろしくね」
「ギルベルト・バイルシュミット、菊の友人にして師匠だ!讃えてもいいぜ」
ドヤ顔でそう自己紹介するギルベルトに、昨日も同じこと言ってましたねえと菊は苦笑する。そして握手を交わした瞬間、亀甲の翡翠の瞳がくるりと丸くなり、期待のようなものできらめいたのが見えて、嫌な予感がした。
しかし菊が止める間もなく亀甲が真っ先に口を開く。
「ご友人さん!あの、先に言っておくと、ぼく、ご主人様に不満があるわけじゃ決してないんだけど、でもね、今、びびっときたんだよ!きみに才能があるって!直感、なのかな」
「え?んん?」
「ねえ、君、緊縛に興味ないかな!?」
うわああああ言っちゃいましたよこの子おおおお!と菊は声に出さず嘆きながら頭を抱えた。亀甲の性癖は知っていたつもりだが、まさか本能レベルで別の意味での『ご主人様』を見つける才能があるとまでは予想外だった。
そして案の定ギルベルトはぽかんとしていた。
この場面をどうフォローしようかと菊がおろおろしていると。
「縄の方はあんま知らねえなあ。そっち系は多分ヴェストの方が詳しいぜ」
「何言ってんですかあなたあああああ!」
今度こそ菊はつっこんだ。


とはいえ、ちょっと見たこともないレベルで大興奮している亀甲に『待て』をするのも躊躇われ(こういうところが彼の望む「ご主人様」になれない所以である)、どう諌めるか迷っている間に会話は続行された。
傍から見れば爽やかな朝に白磁の美青年二人が楽しそうに談笑している構図はなかなかきれいだが、漏れ聞こえる手錠だの鞭だの愛のある痛みだのという単語には知らないふりをしたいところだ。そういう痛そうな話題は体調の悪い朝に聞きたいものでもない。
(朝食、まだですかねえ)
そんなことを思いながら、菊はいつも以上に死んだ目で厨番を待つのだった。






公式で放置プレイにゾクゾクしちゃうドMと、公式でドSな弟さんを持つ兄さんが会ったら当然こうなると思ったんだ!
どいちゅさんは縄の緊縛にもお詳しいけど、ぷーちゃんは革ベルトとか手錠系の拘束が好きだと良い。趣向がちょっとだけ違うけどどっちもSだと良い(芋領並みの感想)