上下上 ▲「わたくしたちの手持ちって、いわゆる『嫁パ』じゃないですか」 ▽「あとイッシュ縛り、準伝無し、600族無しも追加で」 ▲「本当に強いトレーナーなら好きなポケモンで勝てるようにがんばるべき、という言葉もありますしね」 ▽「好きこそものの上手なれ!」 ▲「でもわたくし、パーティでの重大な欠陥に気付いてしまいました」 ▽「地震に弱いとこ?」 ▲「それもありますけど!それはいいんですよ!愛でカバーするので!」 ▽「知ってるwwぼくも型破りだとシビルドンが落ちるもんwwそれで、欠陥って?」 ▲「移動要員が居ないことです」 ▽「ああ…ぼくは孵化余りアーケンを進化させて空飛んでるけど、ノボリにはいなかったね」 ▲「なので、出張とかあってもすぐに帰れるように、誰か移動も出来る子もパーティに組み込んでみようかと思いまして」 ▽「いいんじゃない?前地上でバトルしたときも育成途中の子出したし、いろいろ広げてみようか」 ▲「とりあえず第一希望はゴルーグです」 ▽「……うん、悪くないと思うよ」 ▲「あの巨体の背に乗って飛ぶのは憧れますよね!」 ▽「一般的な認識の「そらをとぶ」じゃないけどね」 ▲「あとデリバードとかいいですね」 ▽「いろいろつっこみたいけど、イッシュ縛りからはずれるよ」 ▲「あっ、そうでした」 ▽「っていうかノボリ、ジ○リ観てたの?」 ▲「よくわかりましたね」 ▽「レンタル屋でいろいろ借りておくからさ、早く出張終わらせて、帰って来てよ」 ▲「……はい」 ▽「待ってるから」 ▲「はい」 ▽「明日も早いんでしょ」 ▲「はい。早く直接貴方の声聞きたいです」 ▽「ぼくも。じゃあ、またね」 ▲「はい。またあした」 電話ネタで1本書こうと思ったときの余り会話のはずなのに、本編のネタが脳内ネタ帳から紛失して、残骸だけ残った。 ゴルーグに乗りたがるノボリを書きたかっただけ。 |
インエメイン ※これの翌朝・バッドエンドルート きらめく波間に揺蕩っている夢を見る。 深く温かいサファイアの海。沈んでいるのに息が苦しくないどころか、すごく心地いい。見上げた水面から光が透けて見えて、きらきら、ゆらゆら、波が自ら光っている蒼。僕が一番好きな色。僕の好きな――の色。 流れる水の音しかしなかったその空間に低い声がやわらかく響いた。何を言っているのかはわからなかったけど、それは胸にふわりと熱を届けた。僕の好きな――の声。 綺麗な光景、あたたかい場所、とっても居心地がいいのに、胸の熱がいつまでもここにいてはいけないと急かす。ふわふわ、じりじり、じくじく。 わかった。わかった。起きるから、この熱い痛みを止めて。 目が覚めた場所は、家のリビング、ソファの上だった。あれ、なんでここで寝てたんだろう。何してたっけ。座ったまま寝てたからか、身体のあちこちがちょっと痛い。あと頭も。ああ、お酒飲んでたんだっけ…? 「起きたかエメット、頭痛薬いるか」 「うん、ちょうだい。……ん?」 「どうした」 「え、インゴ、どうしたの、口調」 少し瞠目したインゴは、途端心底不機嫌そうに眉を顰めた。そして、だろうとおもった、とぼそっと呟いてぎゅうと目を瞑る。 「なに、どうかしたの」 「いえ何でもありません」 地の底から出したようなその声に、僕の心臓がすっと冷えた。恐怖なんて理由じゃない。インゴが不機嫌そうに唸るのなんて昔からよくあった。 ただ、そのほんのささやかな否定が、何かとりかえしのつかないことが起こった証拠な気がした。この冷えの名を、きっと、喪失感と呼ぶ。 「僕何かした?ごめん、あやまるよ」 「何でもないと言っているでしょう。『貴方』が酔うと記憶をなくすなんて、しょっちゅうですし」 見えない壁が厚くなったのが視えた。慇懃に話すようになってからも僕だけは「お前」と呼ばれていた、あの特別な距離が無くなったのが視えた。 こちらを睨むインゴの瞳が、ぎらりと紅い。 僕はあの愛しいサファイアを失ってしまった。この胸の奥に落ちたこの冷たさに、僕はなにも言えなくなった。 僕はなにをしたのだろう。家も景色も、何も変わってはいないのに、僕の世界を構築する一番大事なものが変わってしまった。 ただただ無性に泣きたくなって、さっき見ていたあのあたたかい蒼い夢の中に帰りたくてしょうがなかった。 エメットの告白でインゴは恋心に気付いてしまったのに、そのきっかけとなった告白がエメットの中でなかったことになったことになったのが悔しくて悲しくて、以前よりも強固に敬語の『仮面』を被り直した、という話。 兄弟としての在り方としては告白をなかったことにするのが正しいから、インゴはエメットを責められないし、エメットは自分が無意識にしたことの報いとして一番大事にしていた『誰よりも近い距離』を手放すことになった。というところまでSS内に書こうとして辛くなったのでやめた。バッドエンドは辛い。 |
サブマス+捏造鉄道員 2/14 ギアステーション駅員室にて ▲「また貴方はそんなにもらってきて!」 ▽「だって、必死な顔で渡されたら、ことわれない」 ▲「貰ったって、半分以上はダストダスのおやつになるのは分かってるでしょう」 ▽「うん…」 ▲「よっぽどのものじゃなければ大丈夫でしょうけど、万が一この子がお腹壊したりしたら1週間は恨んでやりますのでそのつもりで」 ▽「わかった」 鉄1「うわっ、すごいですね!さっすがボス」 ▲「貴方は見るの初めてでしたね」 ▽「はい! あれ、お二人ともモテると思ってましたけど、これ全部クダリさん宛ですよね」 ▲「わたくしは全て断っておりますので。クダリのように全部受け取っていたらキリがありません」 鉄1「こんなマンガみたいなことが実際あるとかびっくりです!で、クダリさんは何してるんですか?」 ▽「ぶんべつ」 鉄1「分別?どういうことですか」 ▽「おみせで買ったものは、できるだけぼくが食べる。手作りっぽいのは、ダストダスのおやつになる」 鉄1「えっ、女の子の手作りお菓子ですよね?もったいない!」 鉄2「キミ、アレ見タコトナイカラソンナコト言エル」 ▲「昔、わたくしたちが学生だったころ、クダリは不用意に手作り菓子を食べて前歯欠けたことがあるんですよ」 ▽「あれはね…ぼくたちのなかでちょっと伝説。食品サンプルの方がまだやわらかい」 鉄1「何をどうやったらそんな硬度が出るんですか!」 ▲「それはわたくしも知りたいです」 ▽「あれをお菓子って言うなら、お菓子の家ってすっごく丈夫。普通に人住める」 鉄2「イヤ、ソレモデスケド例ノ・・・」 ▲「ああ、あれですか」 鉄1「例のっていうのは…?」 鉄3「知っとるか?「おまじない」って「お呪い」って書くんやで」 鉄1「うわぁ…なんとなく予想がつきました」 ▽「急所にあたらないどころか、いろんな意味で急所直撃」 ▲「わたくし、これなんか怪しいと思います」 ▽「あっ、それぼくも思ってた。あと、これとこれ」 ▲「シャンデラ、また選定とお焚上げしてもらってもいいですか」 シャーン 鉄1「モテるって大変なんですね…」 碌に顔も知らない人が個人的に作った食べ物なんて恐くて食えねえよ……と思う人は相当数居ると思います。恋愛がらみなら特に。 そういう"情"が異常に籠ったものはゴースト・エスパー系が綺麗に判別してくれそうですね! |
エメット+ノボリ 「ノボリ、なんか今日不機嫌そうだね?」 「わたくしに直球でそんなこと聞いてくる方なんて、クダリ以外で初めて見ましたよエメットさま」 「そーお?愚痴なら聞くよ」 「そういう物怖じしないところがあの子そっくりですよ。――まあ不機嫌の主な理由としては、親が大量に見合い写真を送りつけてきたから、というところでございます」 「大量、なんだ」 「ええ、それも見た目や家柄がいいだけのお嬢様方ばかりで。どうせ寄越すならバトル廃人を選別しろと小一時間……何年わたくしたちの親をやっているんだと……ぶつぶつ」 「ははは、親御さんの気持ちを察しないわけじゃないけど、ノボリたちだってまだまだ遊びたい盛りでしょー?さっさと身を固めろっていうのも気が早いよねえ」 「もう今年で三十路なので、遊びたい盛りといえる歳も過ぎましたが」 「えーっと……、あ、イッシュジョーク?無表情で言われても分かりづらいよ!」 「ジョークではありませんよ」 「Are you serious?」 「Yes,I'm serious」 「Amazing……東洋の神秘だよね」 「いくつだと思っておられたのですか」 「ボクたちより年下、ティーンだと思ってた。特にクダリとかあれで30とか、もう詐欺の域でしょぉ」 「ええっと、つかぬことをお聞きしますが、エメット様方はおいくつでしょうか」 「ボク?こないだ20になったよ」 「…………。」 「複雑そうな顔しないで、ノボリ。言いたいなら言っていいんだよ、老け顔って」 「いえいえそんな失礼なことなどっ」 「ノボリって無表情な割に嘘つけないよね」 「誠に申し訳ありません……」 成人年齢や飲酒年齢の地域差に気付かないまま喋ってて、だいぶ後になるまで年齢差に気付かないといい。 うちのボスは英国人なので、多分幼少の頃から家で酒飲んでる。ビールとかワインとか、度数の低いやつ。 |
サブマス+サブボス E「ボク、ノボリに壁作られてる感じする」 ▽「壁?」 E「いつまでたっても『様』付けだし、ずーっと敬語だし」 ▽「んー?だいぶ心許してると思うけど?」 I「それは本当でございますか」 ▽「だって、初めて会ったときと、ノボリの言葉遣い違うでしょ?」 I&E「「……?」」 ▽「わからない?」 E「むしろ何か変わった?ってレベルなんだけど」 ▽「うーん、結構変わると思うけど、イッシュの人じゃないとわかんないかなぁ」 I「解説お願いいたします」 ▽「えーっとねぇ、まず、名前を呼び捨てにするのは僕だけ、ね。これ特別なの。誰にも譲らないよ」 I「さようでございますか」 ▽「ぼくにだけはね、なんていうのかな…ですます調でだけ喋る、って言ってわかる?」 E「なんとなくねー」 ▽「で、すこし心許した相手だと、ちょっとだけ凝った敬語が出る。うちのてつどういん相手だとそうなるよ」 I&E「「……??」」 ▽「わかんない?」 I「ユノヴァに敬語の概念はあんまりありませんから」 ▽「お客さん相手だと、ばりばりに濃くなって口調がくどくなるの、わかんない?テンパるともっとくどくなるから、すごいよ。あとでこっそり録画したの見したげるね」 E「『ちょっと』と『ばりばり』の違いがわかんないよ……」 I「といいますか、『凝った敬語』がまず何なのか分かりません」 ▲「所謂、尊敬語謙譲語ですね」 ▽「そうそれ!言葉が出てこなかった!あと、敬称。お客様には『様』付けで、てつどういん相手だと『さん』『くん』で呼ぶ。ね? っていうかぬるっと入ってきたねノボリ」 I&E「「?!」」 ▲「わたくしの話をしているようでしたので」 I&E「「Oh……NINJA……」」 ▲「わたくしは忍者ではありませんよ、インゴ様、エメット様」 E「あっ、それ!それだよ!!ボクたち未だに『様』呼びだよ!」 I「ノボリにとってワタクシ達はまだお客様扱いなのですか」 ▲「てつどういんとは違って部下ではありませんからね」 E「でも、もっと壁を取っ払ってほしい!ね!」 ▲「そうですか、ではこうしてみましょう」 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆ E「ノボリー!クダリとのマルチ勝ってきたよー」 ▲「おめでとうございます、エメットくん」 ▽「トウヤとトウコ、久々だったけど腕落ちてなかった!今は忙しいけど、しばらくしたらまた通ってくれるって」 ▲「久しくクダリとのマルチやってませんし、楽しみです」 E「あ、最近よく見る…、なんだっけ、ベーグル頭につけてる子たちがいたよ」 ▲「頭にベーグル?」 ▽「キョウヘイとメイだね。きっと今日は21両目まで来るよ」 ▲「そうですか。では次はわたくしたちの出番ですね。インゴさん、早めに最終打ち合わせしておきますか」 I「ええ。こちらの手持ちと技構成は――」 「ユノヴァのサブウェイボスも双子なんですよね?」 「ソウダヨ」 「なんで、インゴ『さん』とエメット『くん』なんでしょう…?」 「ノボリサンニ聞ケバイイジャン」 「なんとなく聞きづらくないですか……」 挑戦者に対しては「あなた様」なのに、クダリちゃんに対しては呼び捨てなんだから、クダリちゃんにはですます調以上の敬語は使ってないんじゃないかなーというところからの妄想。 |